産 科

産 科

診療科概要

当センターは、1981年に母と子のための専門病院として開設されました。以降、本邦における母子保健、母子医療の中核施設として、母体・胎児の診療と研究に取り組んでいます。
2001年には大阪府内で初めての総合周産期母子医療センターに認定されました。

当科に外来通院される妊産婦の診療や保健指導に力を注ぐとともに、地域からの母体搬送や産科救急にも24時間体制で対応し、リスクの高い妊娠に対する周産期管理を行っています。
当センターは大阪府のOGCS(産婦人科診療相互援助システム)の基幹病院としての役割をもち、府内全域からの産科救急母体搬送の受入れや、医療施設間での母体搬送のコーディネートなどの業務も行っています。OGCSによる母体搬送システムは1987年に大阪府で全国に先がけて整備され、25年以上の歴史があります。活動は大阪府内にとどまらず、全国的な連携も行っています。 また、当科では、妊娠中からの母乳育児のサポートや、母子同室に力を入れており、合併症のない健康な妊産婦、里帰り出産をご希望される方も積極的に受入れております。

1年間の分娩総数は平均約1,600件です。ローリスク妊娠に加えて母児に合併症のあるさまざまなハイリスク妊娠を取り扱っており、1年間の早産例は約300件、多胎妊娠の分娩例は約120件、胎児疾患の分娩例は約160件です。 ハイリスク妊娠に対しては、いくつかの専門外来を設けて対応しています。
「多胎外来」では、多胎妊娠に伴う母児の合併症を最小限にするための管理を行っています。

主な対象疾患

産科的疾患
多胎・前置胎盤・常位胎盤早期剥離・妊娠高血圧症候群・子宮頚管無力症・VBAC(帝王切開後の経膣分娩)・産褥出血、その他ハイリスク妊娠(早産既往など)
母体合併症妊娠
母性内科と協力していますので、産科と同日に診察できます。
糖尿病・妊娠糖尿病・バセドウ病・橋本病・膠原病・喘息・潰瘍性大腸炎・腎炎・心疾患・特発性血小板減少性紫斑病(IFP)・B型肝炎・C型肝炎・てんかん・その他母体合併症・不育症に対する検査・治療もご相談ください。
胎児・新生児管理を要する疾患
切迫流産・切迫早産・前期破水・多胎妊娠(特に1絨毛膜双胎)・双胎間輸血症候群・双胎1児子宮内死亡・血液型不適合妊娠・子宮内胎児発育不全・羊水過多・羊水過少など
胎児疾患(循環器・小児外科・泌尿器科・口腔外科・脳外科の管理を要する)
胎児不整脈心臓奇形・消化管閉鎖・横隔膜ヘルニア先天性心疾患・臍帯ヘルニア・腫瘍・口唇口蓋裂・水頭症・髄膜瘤胎児水腫消化器系疾患・腹部疾患泌尿器系疾患

主な検査と治療

検 査
胎児超音波検査・胎児心エコー・NST・胎児MRI・CT・羊水穿刺・臍帯穿刺による胎児採血
治 療
胎児胸腹水の穿刺、カテーテル留置・胎児交換輸血・胎児甲状腺腫に対する 羊水中投薬・胎児不整脈に対する抗不整脈剤投与・緊急頚管縫縮術・胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固術
セカンドオピニオン
ハイリスク妊娠、多胎、胎児異常などのセカンドオピニオンにも対応しております。

診察実績

2016年の分娩総数は1518件です。ローリスク妊娠に加えて母児に合併症のある様々なハイリスク妊娠を取り扱っており、早産は262件、多胎妊娠の分娩は108件、胎児疾患の分娩例は227件です。

ハイリスク妊娠に対しては、いくつかの専門外来を設けて対応しています。

「多胎外来」では、多胎妊娠に伴う母児の合併症を最小限にするための管理を行っています。特に双胎間輸血症候群(TTTS)や一部のsIUGRに対しては胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー焼灼術(FLP)を導入しており、他府県からの紹介例も多くあります。2016年の多胎外来初診数は152件でした。また、2015年のFLP施行件数は、41件でした。

「胎児外来」では、横隔膜ヘルニア、臍帯ヘルニア、食道閉鎖などの小児外科疾患、胎児不整脈や心構造異常などの胎児循環器疾患、胎児水腎症などの泌尿器科疾患、水頭症などの脳外科疾患、口唇口蓋裂などの口腔外科疾患などを小児各科と連携して、診断から治療まで一貫して行っています。2016年の胎児外来初診数は332件でした。

「出生前診断カウンセリング外来」では、超音波検査、染色体検査、NIPTなどに関する出生前診断カウンセリングを行っており、2016年は495件と年々相談数が増加しています。

「母体合併症外来」では、糖尿病、高血圧、甲状腺疾患、自己免疫疾患、前回妊娠高血圧症候群、腎疾患、心疾患、てんかんなど様々な合併症をお持ちの妊婦さんの妊娠管理を、母性内科と協力して行っています。

「流早産予防外来」では、2回以上繰り返す流産や、原因不明の死産・新生児死亡によって生児を得られない方、前回早産既往の患者様について、以前の妊娠分娩歴を詳細に確認し、今回の妊娠での流早産予防への対応を行っています。

これらの他に、当センターでは2016年に229件の母体搬送症例を受け入れ、切迫早産、前期破水、前置胎盤、常位胎盤早期剥離、妊娠高血圧症候群、胎児機能不全などの母児の救急救命センターとして中核的な役割を担っています。

こうした専門的な周産期診療に加えて、当センターでは一般的な妊娠分娩管理に対する新たなアプローチを始めています。例えば「助産外来」では、ローリスク妊婦の方々を対象に女性が本来持っている分娩と育児に対する力を最大限に引き出す取り組みを行っています。

また、無痛分娩にも対応しています。当院では、麻酔科医による硬膜外麻酔での無痛分娩を行っています。原則として24時間365日対応可能です。陣痛によって子宮口がある程度開いた状態で、痛みに合わせて硬膜外麻酔を開始します。2016年168件でした。

健診や出産を希望される妊産婦さんへ

紹介状がなくても、当院を受診希望される方は直接お申込みいただけます。
申込み方法につきましては、こちらをご覧ください。
既に医療機関や保健機関を受診されている方で、紹介状がある場合はご持参ください。

外来診察日

 
午 前
初再診 石井 光田 笹原 岡本 金川
再診 光田 岡本 石井 川口

母体合併症

外来
川口・武藤
染谷
  岡本・山下
池田
   
胎児外来 金川・笹原
山下・藤川
    笹原・山本
中西・池田
 
多胎外来   山本・川口
武藤・藤川
    石井・林
染谷・中西
午 後
初再診     染谷 山本 中西
再診 藤川 山下 池田   小野

母体合併症

外来
        金川・山本
胎児外来   笹原・川口
武藤・藤川
  金川・岡本
山下・小野
 

出生前
カウンセリング

岡本・武藤
染谷
  金川・山下   岡本・林
流早産
予防外来
 

林・山本

  林・中西  
妊娠と

くすり外来

  岡本      

胎児精密
超音波外来

   

笹原・岡本

   

スタッフ紹介

職名 医師名 学会認定資格等
診療局長
主任部長
光田 信明 日本産科婦人科学会専門医
日本産科婦人科学会専門医制度指導医
母体保護法指定医
日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法専門コースインストラクター
医学博士
部長 石井 桂介 日本産科婦人科学会専門医
日本産科婦人科学会専門医制度指導医
日本周産期・新生児医学会母体・胎児代表指導医
日本超音波医学会超音波専門医
医学博士
母体保護法指定医
副部長 岡本 陽子 日本産科婦人科学会専門医
臨床遺伝専門医
母体保護法指定医
The Fetal Medicine Foundation認定 NT certificate(NT資格)
日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法専門コースインストラクター
副部長 金川 武司 日本産科婦人科学会専門医
日本周産期・新生児医学会母体・胎児専門医
日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法専門コースインストラクター
日本超音波医学会超音波専門医
臨床遺伝専門医
母体保護法指定医
副部長 林 周作 日本産科婦人科学会専門医
日本周産期・新生児医学会母体・胎児専門医
日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法専門コースインストラクター
臨床遺伝専門医
母体保護法指定医
The Fetal Medicine Foundation認定 NT certificate(NT資格)
The Fetal Medicine Foundation認定 Nasal bone certificate(鼻骨資格)
副部長 笹原 淳 日本産科婦人科学会専門医
日本産科婦人科学会専門医制度指導医
日本周産期・新生児医学会 母体・胎児専門医
日本超音波医学会超音波専門医
母体保護法指定医
医長 山本 亮 日本産科婦人科学会専門医
日本周産期・新生児医学会母体・胎児専門医
母体保護法指定医
診療主任 川口 晴菜 日本産科婦人科学会専門医
日本周産期・新生児医学会 母体・胎児専門医
母体保護法指定医
診療主任 山下 亜貴子 日本産科婦人科学会専門医
日本周産期・新生児医学会母体・胎児専門医
日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法専門コースインストラクター
医学博士
診療主任 染谷 真行 日本産科婦人科学会専門医
日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法専門コースインストラクター
母体保護法指定医
医学博士
診療主任 武藤 はる香 日本産科婦人科学会専門医
母体保護法指定医
日本周産期・新生児医学会母体・胎児専門医
日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法専門コースインストラクター
医師 中西 研太郎 日本産科婦人科学会産婦人科専門医
医師 池田 真規子 日本産科婦人科学会産婦人科専攻医
医師 小野 ひとみ 日本産科婦人科学会産婦人科専攻医
医師 藤川 恵理 日本産科婦人科学会産婦人科専攻医

医療関係者の方へ

外来紹介
OGCSの基幹病院として積極的に患者さんの受入れを行っています。患者さん紹介の際にはOGCS患者さん紹介用紙をご利用ください。
その際には、貴院での、妊産婦健診スクリーニング、血液検査(血液型、感染症など)の結果を手書きではなく、コピーを同封してください。
緊急搬送
緊急性のある症例(切迫早産、PROM、産科出血等)や分娩が差し迫った症例、出生後すぐに新生児管理・治療を要するような胎児異常の症例は緊急搬送当番を決めて対応しておりますので、あらかじめ電話にてご相談ください。
電話:0725-56-1220(代表) 産科緊急搬送係まで
新生児集中治療室(NICU)等病床の関係で、当院ではお受けすることが難しい場合があります。受入れが出来なかった場合には、受入れ病院を確保、紹介もさせていただきます。
また、母子医療センターには、成人を対象とした一般内科、外科、精神科等の診療科がありませんので、症例・病態によってはお引き受けできない場合もありますので、ご了承ください。

子育てサポート外来

平成 23年10 月より子育てサポート外来がはじまりました。
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ほほえみ学級

産前教育の一環としてご両親・祖父母の方のための教室を開いています。
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