心臓血管外科

心臓血管外科

新生児、乳児期における先天性の心臓病を主な対象として、外科的治療(人工心肺を用いた開心術、及び非開心術によるいろいろな手術)を行っています。

診療科概要

先天性心疾患をもつ赤ちゃんは、出産100のうち1人の割合で生まれてきます。
そのうちの約1/3は、新生児、乳児期早期 に何らかの外科治療を行わないと救命することができません。1回の手術で根治状態にできる疾患もありますが、多くの場合、2回、3回と段階的に準備手術を 行い、最終的に根治状態に到達することになります。
当科では、小学校入学前、できるならば幼稚園に行く前に、最終の修復手術が終わっていることを目指して います。

手術してから70年、80年を、より快適に過ごすことができるよう、1日の手術に全力を注ぎます。時には手術が夜中まで及ぶこともありますが、麻酔科医、臨床工学技士(人工心肺を担当)、看護師らと力を合わせて手術に専念いたしております。

主な対象疾患

外科治療の対象となるあらゆる心疾患を取扱います。
複雑な心形態異常のために手術が難しい病気でも、またどんな術前状態であっても、可能性のある限り外科治療の道を探ります。

手術の約半数は、症状が重いために緊急に手術を要する1歳未満の新生児、乳児です。
したがって、比較的症状の軽い幼児期以降の患者さんは、なかなか予定どおりに手術が行えないことがあり、突然の手術の延期等でご迷惑をおかけしているのが現状です。

主な検査と治療

心臓カテーテル検査や心エコー検査などは、小児循環器科が行います。外科治療が必要であると判断されますと、速やかに手術 を行います。
手術の多くは、人工心肺装置を用いて、一時的に心臓と肺の働きを器械で担い、全身の血液循環を保って行います。そのうちの多くの場合、心臓を停止させて心内修復を行います。
人工心肺装置を使用せずに手術ができるのは、体肺動脈短絡術、肺動脈絞扼術や、動脈管結紮・離断術等です。

手術が終わりますと、ICU(集中治療室)に入り、集中治療科と協力して、術後の急変に対処しつつ治療を行います。術後急性期を過ぎますと、小児循環器科が術後の検査、投薬等の内科的治療、外来での生活指導等を行っております。

診療実績

1981年開院以来、2016年までに約5600件の手術(うち、人工心肺を用いた開心術は2919件)を行ってきました。
以下に、この3年間に行った代表的な手術の件数を示します。

2014年 2015年 2016年
開心術 134 157 163
  心房中隔欠損症 10 10 19
  心室中隔欠損症 24 31 43
  心内膜床欠損症 6 8 2
  ファロー四徴症 21 16 17
  完全大血管転位 3 4 9
  総肺静脈還流異常 1(1) 6 2
  大動脈縮窄/離断 6 8 7
  単心室類似 27 33 34
  左心低形成症候群 5 5 5
  その他 31 36(1) 25
非開心術 54 65 51
  体肺動脈短絡術 11(1) 19 14
  肺動脈絞扼術 5 4 4
  両側肺動脈絞扼術 4(1) 10 4
  動脈管手術 10 10 15
  ペースメーカー 10 11 10
  その他 14 11(1) 4
心・大血管以外 65 61 68
合計 253(3) 283(2) 282(0)

(手術死亡)

入院後の主な流れ

比較的症状の軽い乳幼児期以降の開心術(例えば心房中隔欠損閉鎖術など)を受けられる方・ご家族へのご案内として、入院~手術~退院までの主な流れを示します 。

詳しくはこちら(PDFファイル 110KB)>>

スタッフ紹介

職 名 医師名 資格・学会等
主任部長

盤井 成光
(いわい しげみつ)

1993年卒
日本外科学会専門医・指導医
心臓血管外科専門医・修練指導者

日本小児循環器学会評議員
医長 山内 早苗
(やまうち さなえ)

2004年卒
日本外科学会専門医

心臓血管外科専門医
医員 富永 佑児
(とみなが ゆうじ)
2011年卒
日本外科学会専門医
レジデント 久呉 洋介
(くご ようすけ)
2013年卒
レジデント 長谷川 然
(はせがわ もゆ)
2014年卒
副院長 川田 博昭
(かわた ひろあき)

1980年卒
日本外科学会専門医・指導医
日本胸部外科学会指導医・評議員
心臓血管外科専門医・修練指導者

日本小児循環器学会評議員