新生児科

新生児科

診療科概要

新生児科は、重症の新生児疾患を対象に24時間の集中治療を行います。また、周産期医療に対する近年の新しい考え方に学び、ハイリスク妊産婦に対する早期から一貫した保健指導と医療あるいは早産や胎児仮死などの診療に新生児科の立場から積極的に参加することにより、周産期の死亡と罹病を改善していくことが目標の一つです。また、ハイリスク児のフォローアップを主に6歳まで(特に1000g未満で小さく生まれた子は学齢期まで)開院から30年以上行って、その検診結果をご家族に報告するだけでなく、新生児医療の改善に役立てています。

対象疾患

新生児期(日齢28まで)に発生したハイリスク新生児を治療します。具体的には、35週未満の双胎を含む早産児、胎内発育遅延児、呼吸障害、先天性代謝疾患、奇形症候群、感染症、黄疸、そして主に出生体重1800g未満の循環障害(先天性心疾患、不整脈その他)や外科系疾患(新生児外科、脳外科、泌尿器科、その他)の治療を行っています。

診療実績(2016年)

NICUへの入院患者数は394名で、出生体重別に1,000g未満39名、1,000〜1,500g未満59名、1,500g以上296名。新生児緊急搬送は225件で、分娩立ち会いが7件、三角搬送(産科病院から他のNMCS施設へ)は110件。地域のNICUへの転院および戻り搬送は14件でした。

新生児搬送について

大阪で一番の搬送実績を誇ります。年間総搬送数(分娩立会/3角搬送/総搬送数)は210~250件です。詳細は年報をご覧ください。

新生児搬送の対象(地域産科医療機関の先生方へ)

下記に掲げるのは、この様な新生児は、ご紹介いただいた方がよいと考えている一つの基準です。 貴院において実施できる診断・治療レベルを超える前に早めにご連絡くださるようお願いします。

  1. 呼吸障害
    1. 酸素を40%以上投与しなければならない児
    2. 無呼吸発作を反復する児
    3. 呻吟や陥没呼吸のみられる児
  2. 低出生体重児
    1. 体重1,500g未満の児はすべて新生児ICU(NICU)で保育する必要があります。1,800g未満の児でもリスクは高くなります。
    2. 在胎22週以後に出生した低出生体重児は、できるだけ早い時期に転送について当科の医師とご相談ください。
  3. 痙攣
  4. 新生児仮死で出生した後、元気のない(not doing well)児
  5. 新生児黄疸で交換輸血の必要な児
  6. 出血傾向のある児
  7. 糖尿病の母から出生した児
  8. 外科的手術の必要な児
  9. 先天性心疾患の疑われる児
  10. 重度または多発性の奇形のある児
  11. 無気力・哺乳力不良、弱い泣き声、チアノーゼ、易刺激性、嘔吐などがみられ、何となくおかしいと思われる児

新生児搬送の方法

新生児の入院依頼の電話番号は、専用電話 0725(56)5698 です。 昼間は電話交換手、夜間はNICUに通じますので、「新生児の入院」とご依頼ください。入院係医師が、お話をお伺いします。
なお、新生児科はNMCS(新生児診療相互援助システム)の一員ですので、新生児をご紹介いただくに際しては、以下に示す同システムの方式に準じてください。 もし、当科が満床で入院できない場合は、他のNMCS参加施設をご紹介しますが、どの病院に入院していただくかの決定は当科にお任せください。

新生児入院依頼がありました場合、できる限り当センターの専用救急車が貴院へ伺い搬送します。1,800g未満の低出生体重児、呼吸状態に問題のある新生児及び途中で状態の悪くなる恐れのある場合、医師または看護師の同乗なしで搬送することは極めて危険です。

搬送にあたって準備していただくもの
  1. 新生児紹介用紙(院外出生児用)=NMCS共通用紙
  2. 母体血10ml(凝固可)
  3. 臍帯血5ml(凝固可)
  4. 胎盤(非冷凍、冷蔵可)
  5. 搬送の承諾書(当センター用)
  6. 被保険者証
母子医療センター専用救急車
この専用救急車は、新生児にみられる呼吸や循環の障害に対して積極的な治療を車内で行いつつ搬送できます。
新生児科医師または看護師が同乗し、新生児の状態を改善させ治療を進めつつ母子医療センター又は他の医療施設へ搬送します。
母体搬送は、胎児にとって最も適した“救急車”です
例えば、30週以前の早産であるとか重症の妊娠中毒症で胎児発育が悪いような例では、分娩以前に母子医療センターにご紹介いただくのが母児にとって最も適切な方法です。
新生児の搬送が予期されるような例は、できるだけ分娩前にご相談ください。
帰院搬送(バックトランスファー)
搬送された新生児の病状が入院後数日以内に治癒もしくは軽快した場合、貴院に新生児をお戻しするよう、当センターあるいは入院先の病院から依頼することがあります。
育児指導を母親のもとで進めていただくためですので、よろしくご協力をお願いします。

スタッフ紹介

職 名 医師名 学会認定資格等
主任部長 和田 和子 日本小児科学会専門医 指導医
日本周産期・新生児医学会周産期(新生児)専門医 指導医
新生児蘇生法インストラクター
臨床遺伝専門医
日本周産期・新生児医学会 理事長
日本新生児・成育医学会 理事
日本医学会 評議員
日本小児科学会 代議員
副部長 平野 慎也 日本小児科学会専門医
新生児蘇生法インストラクター
日本新生児成育医学会 評議員
日本小児臨床薬理学会 運営委員
日本SIDS・乳幼児突然死予防学会 評議員
新生児内分泌研究会 幹事
ハイリスク児フォローアップ研究会 常任幹事
副部長 望月 成隆 日本小児科学会専門医
日本周産期・新生児医学会周産期(新生児)専門医 指導医
新生児蘇生法インストラクター
インフェクションコントロールドクター
日本新生児成育医学会評議員
副部長 野崎 昌俊 医学博士
日本小児科学会専門医
日本周産期・新生児医学会周産期(新生児)専門医
新生児蘇生法インストラクター
抗菌化学療法認定医
日本新生児成育医学会評議員
医長 平田 克弥 日本小児科学会専門医 指導医
新生児蘇生法インストラクター
日本周産期・新生児医学会周産期(新生児)専門医
診療主任 吉田 美寿々 日本小児科学会専門医
日本周産期・新生児医学会周産期(新生児)専門医
新生児蘇生法インストラクター
診療主任 今西 洋介 日本小児科学会専門医
新生児蘇生法インストラクター
PALSプロバイダー
診療主任 矢野 恵理 日本小児科学会専門医
新生児蘇生法インストラクター
診療主任 田畑 奈都子 日本小児科学会専門医
新生児蘇生法インストラクター
診療主任 森川 一恵 日本小児科学会専門医
新生児蘇生法インストラクター
PALSプロバイダー
医員 山本 哲史 新生児蘇生法インストラクター
非常勤 荒木 亮佑 日本小児科学会専門医
非常勤 岩﨑 恵里子 日本小児科学会専門医
PALSプロバイダー
非常勤 堀田 将志  

医師研修について

短期研修について
研修期間は3~12か月として実地修練生(月約1万円の研修費が必要、当直には当直費が出る)の研修は常時可能。
(注:2010年から非常勤職員枠で3~12か月の研修も可能となった。)
この10年間で21人が研修。3か月が13人、6か月が5人、8か月が2人。大阪地域が11人と多く、滋賀2人、京都、富山、金沢、東京、福島、岩手が各1人と多彩。
非常勤職員枠について
非常勤枠(当科専門のレジデントII 1名の枠に加えて非常勤枠2名へ)あり、10年間で13人が研修しそのうち7人が常勤職員へ。
若い方の研修としては、3年間各科をローテートするレジデント1というコースあり(HP参照)。このシステムは5年前から開始され、現在2名が当科常勤医へ。
研修を望まれる方は、当科部長 和田和子
(mail address: kwada@mch.pref.osaka.jp)宛にご連絡ください。

海外からの研修について

海外からの研修医も以下のように毎年受入れている。

2010年 台湾3名、モンゴル2名
2011年 モンゴル2名、韓国1名、中国1名
2012年 モンゴル2名、台湾3名(看護師も3名)、バングラデシュ2名
2013年 モンゴル2名、台湾から看護師1名
2014年 ブータンから看護師1名
2015年 タイ1名、ブータンから看護師2名